©2016「つむぐもの」製作委員会
紙漉き一筋で生きてきた伝統工芸士の剛生を演じるのは、唯一無二の存在感を放ち続ける俳優、石倉三郎。市川崑、北野武監督作品などでおなじみの豪快な武闘派のイメージを本作では封印し、職人魂を背中で物語る。
ヒロイン役は、『息もできない』で世界的な脚光を浴びたキム・コッピ。その他、大人気ドラマ「カルテット」や『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の吉岡里帆、『ちはやふる』「べっぴんさん」の森永悠希が、介護施設や伝統工芸の現場で奮闘する新人役で出演。さらに奄美出身の歌姫、城南海の主題歌「月の砂漠」が映画にさらなる奥行きを与えている。
世界一の長寿国、日本。わたしたち一人ひとりが安心して老いを迎えるには、助け合いが欠かせない。家族や地域のかたちの変化にともない、人生のラストステージの過ごし方は多様化している。人が最期まで自分らしく生きるためには何が必要なのか?どうすれば相手を理解し、相手の生き方を尊重できるのか?言葉も文化も価値観もまるで違う本作の主人公ふたりは、他人事だと思っていた介護を通して深い絆を育み、互いにかけがえのない存在になっていく。1年にわたるその過程をユーモアとペーソスを交えて丹念に描くことで、すべての人に人生の輝きとは何かを問いかけるエンタテインメントが誕生した!
妻に先立たれて一人暮らしの和紙職人・剛生の元に、ワーキングホリデーでやって来た韓国人のヨナ。当初は日本で越前和紙作りの手伝いをするはずだったが、職人の剛生が脳腫瘍で倒れてしまい、なんと介護をすることに!しかし、剛生は誰にも心を開かず、偏見にまみれた悪態をついてばかり。それでも勝気なヨナはひるむことなくぶつかっていき、やがて剛生の気持ちにも思いもよらぬ変化が訪れる……。
石倉三郎/キム・コッピ/吉岡里帆/森永悠希/宇野祥平/内田慈/日野陽仁
監督:犬童一利/脚本:守口悠介/企画・製作統括:梅田一宏/エグゼクティブプロデューサー:吉田ときお、前田紘孝/プロデューサー:前信介/撮影:伊集守忠/照明:大久保礼司/録音:根本飛鳥/美術:吉川都和/衣装:中橋じゅん/制作プロダクション:ソウルエイジ