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『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』『ゴモラ』といった近年のイタリアを代表する傑作に相次いで主演し、アカデミー外国語映画賞受賞作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』で披露した円熟のダンディズムも記憶に新しいトニ・セルヴィッロ。この“イタリアの至宝”たる名優の主演最新作『ローマに消えた男』は、同国のアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で2冠に輝いたミステリアスなヒューマンドラマである。セルヴィッロの演じた奇想天外な役柄を通して、人間の二面性や人生の光と影を体現してみせる懐の深さに、誰もが驚嘆せずにいられないだろう。とりわけセルヴィッロの凄みが凝縮されたラスト・シーンは、謎めいた余韻とともに、しばし観る者の脳裏に焼きつくに違いない!
イタリア統一選挙が迫る中、支持率低迷に悩むイタリア最大の野党率いるエンリコ(トニ・セルヴィッロ)が、ある日突然ローマから失踪する―。焦る腹心の部下アンドレア(ヴァレリオ・マスタンドレア)の窮地を救ったのは、エンリコの双子の兄弟ジョヴァンニ(トニ・セルヴィッロ)だった。 エンリコの“替え玉”に起用されたジョヴァンニは、驚くほどの機知とユーモアに富んだ言葉を駆使し、たちまちメディアや大衆を魅了していく。一方、失踪したエンリコは、パリに住む元恋人のダニエル(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)の元に身を寄せていた…。
トニ・セルヴィッロ『グレート・ビューティー 追憶のローマ』 / ヴァレリオ・マスタンドレア『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ『華麗なるアリバイ』 / ミケーラ・チェスコン『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』 / アンナ・ボナイウート『イル・ポスティーノ』
監督・脚本・原作:ロベルト・アンドー『そして、デブノーの森へ』
製作:アンジェロ・バルバガッロ 脚本:ロベルト・アンドー / アンジェロ・パスキーニ