©2020「夏、至るころ」製作委員会
女優の池田エライザが、みずみずしい感性で初監督映画を完成させた。福岡県田川市を訪れ、そこに暮らす人びとの温かさと緑あふれる景色に魅せられ、ひとつの物語を紡いだ。それは、すぐ傍らにあったのに、気づかなかった大切な日常と、かけがえのない人たちのこと。夢をもつことすら難しい現代の若者の、言葉にならない不安や葛藤、生きる力を描いたオリジナル・ストーリーと、大地の生命力にあふれた太鼓の音が共鳴し、新たな青春映画の傑作が誕生した。その新人らしからぬ演出力は全州国際映画祭や上海国際映画祭で高く評価され、世界中から熱い視線を集めている。主人公・翔を演じるのは映画『樹海村』や連続テレビ小説「おちょやん」で、ヒロインの弟・ヨシヲ役に抜擢され注目されている映画初主演の倉悠貴。泰我役には全国2012人のなかからオーディションで選ばれ、今作がデビュー作となる新人・石内呂依。謎の少女・都を数々のCMで人気沸騰中のさいとうなりが演じている。また、主人公の父親役に『ガチ☆星』の主演を務めた安部賢一、母親役に『マンガ肉と僕』『雪女』など、自身もプロデューサーや監督として評価の高い杉野希妃、祖父役に『万引き家族』など、是枝作品常連のリリー・フランキー、祖母役に『鈴木家の嘘』『生きちゃった』など、話題作目白押しの原日出子、主人公に影響を与える教師役に、大河ドラマ「青天を衝け」で期待を集める高良健吾、ペットショップの店長役に1970年代の名曲「プカプカ」のミュージシャン・大塚まさじなど、豪華俳優陣が脇を固めている。
翔(しょう)と泰我(たいが)は高校最後の夏を迎えていた。二人は幼い頃から祭りの太鼓をたたいてきた。だが、泰我が突然、受験勉強に専念するから太鼓をやめると言い出す。ずっと一緒だと思っていた翔は急に立ちすくんでしまう。自分はどうしたらよいのか、わからない……。息子の将来を気にかける父と母、やさしい祖父と祖母、かわいい弟。あたたかい家族に囲まれると、さらに焦りが増してくる翔。ある日、祖父のお使いでペットショップを訪れた翔は、ギターを持った不思議な少女・都(みやこ)と出会う。彼女は音楽をあきらめて東京から故郷に戻ってきていた……。
倉悠貴 石内呂依 さいとうなり 安部賢一 杉野希妃 後藤成貴 大塚まさじ 高良健吾 リリー・フランキー 原日出子
原案・監督:池田エライザ 主題歌:崎山蒼志「ただいまと言えば」 プロデューサー:三谷一夫 脚本:下田悠子 音楽:西山宏幸 撮影:今井孝博 特機:塩見泰久 照明:長沼修二 録音:菰田慎之介