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2022年ベルリン国際映画祭で長編27作目『小説家の映画』で銀熊賞(審査員大賞)を受賞、3年連続銀熊賞受賞の快挙を果たしたホン・サンス監督が、『イントロダクション』と同じく2021年に発表した長編26作目。カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに出品され、中年女性が主役となる本作は、公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めたことで話題を集めた。日本公開時も高い評価を集め、第96回キネマ旬報ベスト・テンの外国語映画部門では第10位に輝いている。本作でホン・サンス作品に初登場にして主演を飾ったのは、韓国歴代の名監督とタッグを組んできた大女優イ・ヘヨン。観る者の心を揺さぶる圧巻のパフォーマンスでミステリアスかつ複雑な主人公を体現し、2022年国際シネフィル協会賞主演女優賞を受賞。2023年6月30日より日本公開となるホン・サンス監督作品『小説家の映画』でも主演を務めている。生々しくスリリングな会話を捉えた約12分間にわたる長回しショット、劇中の“告白”によって明かされるタイトルの意味に心揺さぶられながら、複雑で豊かな感情揺らめくサンオクの心の旅に、ホン・サンス監督の新境地がうかがえる珠玉のドラマが誕生した。
長いアメリカ暮らしから突然、妹ジョンオクの元を訪ねて韓国へ帰国した元女優のサンオク。母親が亡くなって以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を妹には明らかにしない。彼女に出演オファーを申し出る映画監督との約束を控えていたが、その内面には深い葛藤が渦巻いていた。サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか?捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく。
イ・ヘヨン チョ・ユニ クォン・ヘヒョ シン・ソクホ キム・セビョク ハ・ソングク ソ・ヨンファ イ・ユンミ カン・イソ キム・シハ
監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽:ホン・サンス