©2021「ほうきに願いを」製作委員会
栃木県鹿沼市で江戸時代から伝わる鹿沼箒を受け継いできた卸問屋の男性。彼が数年前に前立腺がんを患って人生を振り返った際に、自分のこれまでを記録として残したいと考え、自伝的な映画製作を発起。宇都宮で演技レッスンのワークショップを開催していた五藤監督の記事に目を留め、依頼したことからこの映画の企画がスタートした。2011年の東日本大震災の影響で宮城県から栃木県鹿沼市に引っ越して来た母子家庭の中学生を、この男性が支援してきたことを物語のベースとしながら、東日本大震災の被災者たちのエピソードを盛り込んだ。人の絆を改めて確かめる、感動的なヒューマンドラマ!
「人狼ゲームデスゲームの運営人」「ビブリア古書堂の事件手帖」の桃果と、『ばぁちゃんロード』の和泉詩、フレッシュなふたりがW主演!鹿沼でほうき職人として伝統を守ってきた男を演じるのは『キッズ・リターン』で東京スポーツ映画大賞助演男優賞を受賞し、映画『あゝ、荒野』『私の男』などで癖のある役を演じ確実なインパクトを残す実力派俳優・モロ師岡。ほか『MINAMATA-ミナマタ-』の岩瀬晶子、三坂知絵子、伊嵜充則、九十九一などが脇を固めている。
監督・脚本を手がけるのは、2017年に脚本・監督を手がけた『レミングスの夏』で函館港イルミナシオン映画祭にて観客賞グランプリを受賞し、2020年には「日本映画復興奨励賞」を受賞した五藤利弘。
「ほうき」は職人の手によって1本1本手作業で作られます。原料のホウキモロコシの穂を職人が手際よく束ねていく様子は、まるで震災によって、バラバラになりかけた家族の絆・地域の絆を取り戻そうとするかのように感じました。人は映画の数だけ人生を経験できる、と言った人がいます。この作品も多くの観客にとっては、ひとつの仮想人生となることでしょう。しかし、私にとってはリアルな追体験が散りばめられているようでした。出演者の和泉詩さんがお隣の宇都宮市出身ということにも親近感を覚えます。コロナ禍の今、心が温かくなる作品との出会いに感謝します。
――― 「ほうきに願いを」製作委員会名誉会長
鹿沼市長 佐藤 信
桃果 和泉詩 モロ師岡 岩瀬晶子 三坂知絵子 伊嵜充則 内藤忠司 九十九一 栩野幸知 中村史彦 鈴木トシアキ 英理香 須之内啓行 牧田佳歩
監督・脚本・編集:五藤利弘 原案:鈴木隆 撮影:藍河兼一 録音/整音:西山秀明 助監督:藤原里歩 ヘアメイク:戸澤奈月 ほうき監修:伏木徳一 主題歌「きままそんぐ」 作詞・作曲:荒井万登香 音楽:パウロ鈴木。