©CASA DE CINEMA DE PORTO ALEGRE 2019
ラテンアメリカ有数の映画祭で観客賞、最優秀男優賞、批評家賞を受賞。“素晴らしい脚本は映画をこんなに面白くする”という原点を思い出させる本作は、映画史に残るキューバ映画の傑作『苺とチョコレート』の原作小説で知られる作家セネル・パスが脚本に協力したことでも話題になった。東京国際映画祭グランプリのウルグアイ映画『ウィスキー』(04)で知られる、舞台の名優ホルヘ・ボラーニ演じるエルネストを始めとする個性派俳優たちの見事なアンサンブル。ブラジル音楽のレジェンド、カエターノ・ヴェローゾがアルバム『粋な男』に収録した名曲「ドレス一枚と愛ひとつ」の使い方も絶品。
ブラジル南部、ポルトアレグレの街。エルネストは78歳の独居老人。隣国ウルグアイからやって来て46年。頑固で融通がきかず、本が好きでうんちく好き。老境を迎え、ほとんど目が見えなくなった。もうこのまま人生は終わるだけ。そう思っていたある日、一通の手紙が届く。差出人はウルグアイ時代の友人の妻。エルネストは、偶然知り合ったブラジル娘のビアに手紙を読んでくれるように頼む。「手紙の読み書き」のため、一人暮らしのエルネストの部屋にビアが出入りするようになるが……それは、エルネストの人生を変える始まりだった。ワケありのビア、唯一心を許せる隣人ハビエル、昔の友人の妻ルシア、折り合いの悪い息子のラミロ……。心を正直に伝えられないエルネストが最後に宛てた手紙の相手は?
ホルヘ・ボラーニ(『ウィスキー』)、ガブリエラ・ポエステル、ホルヘ・デリア(『僕と未来とブエノスアイレス』)、ジュリオ・アンドラーヂ(『ゴンザーガ〜父から子へ〜』)
監督:アナ・ルイーザ・アゼヴェード/脚本:アナ・ルイーザ・アゼヴェード、ジョルジ・フルタード 脚本協力:セネル・パス(『苺とチョコレート』)