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1970年~80年初頭にかけて、若者の熱狂的な支持を受けて、「つかブーム」を巻き起こした天才演出家・つかこうへい。岸田戯曲賞を受賞したつかこうへいの代表作であり、様々なバージョンで今なお演じられ続けている、演劇界の不滅の金字塔が『熱海殺人事件』である。本作はその映画版であり、つかこうへいが自ら脚本を担当。舞台版より人物設定を詳しくし、新しい人物も続々と登場させ、興味のつきないストーリー展開と人間関係を生み出している。つかこうへい氏の没後10年の命日にあたる2020年7月10日に、ファン待望のHDリマスター版DVDで名作が蘇る!
くわえ煙草伝兵衛を演じるのは名優・仲代達矢。黒沢映画での重厚な演技とはうって変わった‟軽妙”な演技を披露し、本作で第10回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞を受賞している。熊田留吉には、同じつかこうへい原作『蒲田行進曲』の‟銀ちゃん”役としても知られる風間杜夫。水野朋子刑事には、つか作品『二代目はクリスチャン』のヒロイン、志穂美悦子。大山次郎役には〈コント山口君と竹田君〉の竹田高利。その他、酒井敏也、益岡徹、石丸謙二郎、平泉成、大滝秀治など、個性的なキャストが続々登場!音楽は、ジブリ作品や北野映画を手掛ける、日本を代表する作曲家・久石譲。
「熱海殺人事件」――。「海」と呼ぶには気恥ずかしいまでに通俗的な熱海で起きた殺人事件。発見者は地元の消防団員。被害者アイ子と容疑者大山は、九州の片田舎出身。凶器は浴衣の腰ヒモ…。テレビドラマにもなり得ない、新聞の三面記事にもなるかどうかのマイナーな事件。しかし、事件の担当を命じられたのが、警視庁にその人ありとうたわれる‟くわえ煙草伝兵衛”こと二階堂伝兵衛部長刑事である。証拠をねつ造し、現場写真を撮り直し、なんとかこの事件を犯罪史上に残る一級の文学的殺人事件に仕立て上げようとする‟くわえ煙草伝兵衛”。そこに、富山県警から転任して来た田舎刑事熊田留吉と、伝兵衛の助手婦警水野朋子が加わり、容疑者大山次郎へ丁々発止の取り調べが始まる!
仲代達矢 風間杜夫 志穂美悦子 竹田高利 大西多摩恵 野村昭子 中村たつ 酒井敏也 益岡徹 石丸謙二郎 三谷昇 平泉成 岡本富士太 隆大介 江藤潤 高橋悦史 大滝秀治
原作・脚本:つかこうへい 監督:髙橋和男 製作:林瑞峰/佐藤正之/角谷優 プロデューサー:松本廣/松木征二/酒井彰 撮影:田村正毅 音楽:久石譲 美術:小川富美夫 編集:諏訪三千男 録音:本田孜