©Kohei Takayama 2018
「愛とはなにか?」。これまで幾度となく繰り返され、そして、決して答えの出ることのなかったこの問いに、本作はひとつの道筋を提示する。監督は、2011年より自主制作での映画を多く手がけてきた高山康平。これまでに、『くだらない くだらない この世界。』などの監督作品があり、近年は「ハタラクティブ」のwebCMや、栗林すみれ「Little Piece」、柴山哲郎「開放ショー」といったミュージックビデオも多数手がけている。第13回大阪アジアン映画祭でも好評を博した本作が、初の長編作品にして、満を持しての劇場デビュー作となる。主人公の昭輔役には、サニーデイ・サービス「桜 super love」や大森靖子「死神」などのMV、多くの映画作品で活躍する田中一平。そして昭輔を支える泰子役には『台湾奇想曲~Taiwan Capriccio』などの向有美、昭輔の昔の女の佐和子役には『光と血』などの出原美佳がそれぞれ扮し、夢と現実、愛と依存のはざまで揺れる人間模様を織りなしている。
同郷の女・泰子と東京で同棲している漫画家・昭輔。泰子の献身的なサポートも虚しく筆は進まず、「一日3本まで!」と決めた酒の量は増え、次第に依存症へと堕ちていく。昭輔は眠りにつくと、昔同棲していた女・佐和子の夢を見る。彼は佐和子を裏切り、泰子と二人で上京してきたのだった。そんな泰子との生活も破綻しかけてきた頃、母が危篤との連絡が入る。昭輔は故郷へと戻ることになるが……。
田中一平 向有美 出原美佳 坂口候一 皆川鈴夏
監督・脚本:高山康平/撮影監督:仁宮裕/録音:渡辺太一郎/照明:菊池祥太/美術:藤本楓/ヘアメイク:小林夏帆/助監督:羽石龍平、青木祐人/音楽:下梶谷雅人、唐沢寧、高山康平